文字すら存在しない全く未知の言語を記述するには、音の採取から始め、形態の整理、統語の記述、意味の記述という段階を経るのが一般的である。構造主義文法はこの段階を遵守するため、始めに音韻論ありきで、音韻論が一通り整備された段階で形態論、次に統語論とステップアップしていく分析手法を取る。しかし、実際は統語情報が無いと形態論がうまく記述できないなど、ステップは必ずしも一方向的なものではないことが次第に明らかとなった。その結果、ついには形態論の段階から先へはなかなか進展できない事態が生じることとなった。